中国が日本なら良かったのに!

■自己責任について考えた。

中国に来て以来、体調を崩すと必ず胃に来るようになった。痛いというわけではなくて、とにかくむかむかする。実は日本にいた時には、風邪の影響で胃がムカムカすることなどほとんどなかった。だから、中国のカゼはどこか日本と違うのかもしれない。
もっとも、違うものは食べ物という話もある。というのも、中国の食べ物は決して衛生的とは言えないからだ。

そういえば知り合いの中国人が、「日本人は安いという理由だけで現地人も食べないようなものを平気で食べる」と驚いていたことがあった。日本人の感覚だと、どんな食べ物屋でも最低限の衛生基準はクリアーしていると思い込みがちで、それで値段で店を選んでしまう。でも、それは日本だけで通じるローカル常識なんだろう。

実際、現地の人はどこで食べるかも結構気にしている。店構えがキレイというのは最低限の条件だ。街角で売っている弁当なんて、いくら安くても絶対に食べない。ここの人たちの頭の中には、しっかりと「安いものには理由がある」という考え方がしっかり染みついているのだ。そして日本では死語になってしまった「安かろう、悪かろう」が、ここでは今も通用するのだ。

だから、安いものを買う時は悪くても仕方がないと思っている。自己責任だ。安物を買っておいて文句を言うなんて、文句を言う方がバカなのだ。

日本のシステムは衛生面でも品質面でも、あらゆる分野でしっかりしているけど、そのおかげで、すっかり自己責任の感覚がなくなってしまったような気がする。でも、世の中はやっぱり自己責任だ。何を食べるか、何を買うか、全部が全部自己責任。日本人が中国で暮らすには、このあたりから考え方を変えていかないと酷い目にあうと思う。

ちなみに僕は入院して以来、極力家で食事をするようになりました。はい。
外は恐いからね。

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はたしてこの店は食べても安全か。疑いはじめると全部怪しく見えてくる。
困った困った。

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■中国では、みかんの白は食べるな!

中国産のインゲンから殺虫剤の成分が検出されたとか、粒あんからトルエンが出てきたとか、何かと騒がしい中国産の食品。中国人も自国の食べ物の安全性は全く信用していなくて、僕も中国に来るなり「イチゴは食べるな」と早速注意された。皮をむかずに食べる果物は危険だからだ。お金がある中国人は、高くても日本産の輸入イチゴを食べる。お金がない中国人は、そもそもイチゴを食べない。ヒドイ話である。

でも、中国、特に成都の位置する西南地域は特に果物に恵まれた地域で、皮をむいて食べる果物はほかにいくらでもあるから助かる。みかんにしても、グレープフルーツの3、4倍はあろうかという大きな夏みかんのようなもの(“じゅーず”と呼ぶ)から、小振りのものなら皇帝みかんという甘み、香り申し分のない物まで多種多様だ。

もちろんいわゆる“みかん”もあって、日本人には暮らしやすい。
ところで、日本ではみかんを食べる時、外の皮をむいた後、内側の白い筋を剥くか剥かないか、結構話題になったりする。白い筋は植物繊維だから食べた方がいい、とか、まずいから絶対に剥く、とかだ。

僕はおいしい方がいいので、絶対に剥いて食べる。中国に来てからも丁寧に剥いて食べていた。

それを見ていた中国人の知り合いが、「そうやって(白い筋を)剥いて食べるのはとてもいい」といってくれた。でも理由は味じゃなかった。彼女は言った。

「白い筋の部分にも農薬が残っていることがあるからね。」

おーい!!

白い筋の部分まで農薬が染みこむことがあるとは思えない。もしも染みこんでいたら、みかんの本体だって危ないだろう。でも、どれほど中国人が自国の食べ物を信用していないかだけはわかった。

ああ、中国が日本だったら良かったのにぃ!!

教訓:みかんの白は食べるな。

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■知れば知るほど中国ときたら…。

日本にいた時、いろいろと中国の悪い話を耳にした。
当時一番の話題は段ボール肉まんだった。もちろん他にも、貧困の問題や食の安全に関する問題や、薬の信頼性や、本当にいろいろ悪い話を聞いていた。そういう話を耳にしながらも、心の中ではどこか「マスコミがセンセーショナルにかき立てているだけじゃないの?」とか、あるいは「反中感情が過剰反応を起こさせてるだけなんじゃないの?」とか、冷ややかな気持があった。

でも、中国に暮らし始めてよくわかった。

あれは現実だ。

なんたって、中国人でさえ自分の国の生産物を信用してないんだから! 今回の粉ミルクはもちろんだけど、例えば農薬問題。中国人自身がいうのだ。

「生で野菜は食べるな」

そんなくらいだから、中国では農薬除去洗剤というのを売っている。野菜を買ったらまずその洗剤に浸けて、それから調理をするのだ。
また別の中国人は言った。

「イチゴは食べるな」

果物でも、皮をむいて食べるものだけにするように。ブドウに関しては、野菜と同様、農薬除去洗剤に浸けてから食べる。農薬除去洗剤自体、安心なのかという問題があるけど、そこまで言い始めたら何も食べられないので、もう考えないことにした。でも、その洗剤を使うと、時に容器の底にテロッとした、透明な汚物のようなものが残っている時がある。

もしかしたら、これが除去された農薬だろうか?

そんなわけで、知れば知るほど“中国が日本だったら良かったのに!”という気分にさせられるのだ。

もっとも食に関しては、日本も事故米が流通したりとあまり安全じゃなさそうだけどね。

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↑中国の市場。スーパーよりも安くて買いやすい。市場の野菜には、時にナメクジやら虫がついている時がある。だから、スーパーよりも、たぶん少しだけ安心かな、と。

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■マンションなのにポットン・トイレ

中国人を知れば知るほど、日本人との衛生観念の違いに驚かされる。
というか唖然とさせられる。
とにかく日本人にとっては信じられないことばかりだ。
中国のトイレというと、ドアのない公衆便所(通称ニイハオ・トイレ)が有名だけど、あの感覚は家の中でもそうだ。場合によっては、家のトイレよりもニイハオ・トイレの方が清潔なんじゃないだろうか、と思える時さえあるくらいだ。というか、中国人はトイレを不潔な空間と認識していないんじゃないか、と思える時さえある。

例えば、キッチンと同じ空間にトイレを作るなんて考えられるだろうか? 日本人の感覚ならまずありえない。しかし、中国では別にめずらしいことではないのだ。キッチンの後ろに帆布がぶら下がっていて、その奥からプ~ンと異臭が漂っている。異臭が漂う中で、異臭を背に中華鍋を振るう。

これを、誰もおかしいと思わない。

ああ、“中国が日本だったら良かったのにぃっ!!” と思う瞬間だ。

ちなみに僕のマンションも、キッチンの脇にトイレがある。それもポットン・トイレだ。

Img_1388 ←これ

キッチンとトイレの境に、ドアはあるにはあるが、明らかに後付け。たぶん当初の設計ではなかったんだと思われる。ひどいもんだ。エレベーター付のマンションだというのに。

笑えない話がある。
妻の友人の話だ。
彼女は数年間ぶりに海外留学から戻ってきた。懐かしい実家。しかし帰国当初、彼女は自宅のトイレをとても使う気になれなかったという。以前は何とも思わなかった実家のトイレが、海外(日本!)のトイレに慣れた今となっては不潔に思えて仕方がなかったのだ。

ああ、まったく中国というやつは〜っ!!

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↑日本人にとって、中国生活でなくてはならないのがこれ。
この国でウォシュレットが標準になるのはいつの日だろうか…。

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